NEXTBACKDOOR|皇子は愛を秘匿できない〜抱き溺れる愚者〜

第2章 過保護な皇子と恋の落とし穴

1.玉虫色の瞳

 コンコン――と扉がノックされた音は、心底の眠りの扉をも揺らした。
 は……ぁ……。
 肺呼吸をたったいま始めたかのような息をこぼし、すると躰を包みこんだ温かいくるみぶとんがわずかに窮屈になった。
 ん……
 シッ。
 かすかに呻きながら口を開きかけたとき、黙っていろといわんばかりの吐息が頭の天辺の髪をそよがせた。
『……皇子、皇帝陛下より遣いの者がお越しです』
『どういった用件だ』
 第一声ははじめて聞く声だったが、何かしらの呼びかけに応じた声には聞き覚えがあった。加えて、下側になった耳にはエコーが効き、振動さえ伝わってくる。こんな状況にも身に覚えがあった。
『直ちに城に上がっていただきたいとの要請です』
『あとで行くと伝えろ』
『……』
『要請と脅しても無駄だ。すぐにおれが応じないことは父もわかっている。おれは愚者だからな。そうだろう?』
『……そのままお伝えします』
『ふん。この娘のことはわかっているだろうな』
『心得ております』
『おれが出てくるまで、この部屋にはだれも通すな。セギー、おまえもだ』
『心得ております』
『下がれ』
『御意』
 扉の閉まる音が聞こえ、足音が遠ざかっていくのを聞きとると、喘ぐように息をついた。今度は咎められることもない。
 会話を聞いているうちに目は覚めてしまったけれど、実際に目を開けるにはあまりにも混乱していてできなかった。なぜなら、その会話がまったく理解できなかったからだ。
 耳の下に聞こえるのは鼓動で、それは自分のものではなく、だからだれかと一緒に横たわっていることはわかった。躰を覆うのがくるみぶとんだけではなく、だれかの腕の中にいることもわかった。けれど、それ以外は自分がどんな状況下に身を置いているのか、まったく見当もつかない。ぶるっと身をふるわせたそのとき。
「凪乃羽」
 その声ははっきりと覚えている。
 凪乃羽はぱっと目を開いた。肘をついて起きあがると、いまいる場所が寝台であること、そして横たわった人が確かにいることを認識した。
「ヴァン……」
 無意識に呼んだけれど、そこにいるのは凪乃羽が知っているヴァンではなかった。
 顔の作りは古尾万生に似ているけれど、その美貌はより西洋風に変わっている。いや、髪の色が黒から光沢のある銀色に変わっているからそう見えるのかもしれない。
『気分はどうだ』
 英語でも、第二外国語で選択したドイツ語でもない。いままで聞いたこともない抑揚(よくよう)の言葉が発せられ、凪乃羽はとっさに逃げだした。
 何がなんだかわからない。ここにいる過程も理由もさっぱりわからない。逃げ場所がどこにあるかもわからない。だからこそ考える時間は必要だ。
 けれど、寝台は広く、後ろから伸びてきた手に腕をつかまれて逃げることはかなわなかった。
「凪乃羽」
 引きとめる声も抑揚もヴァンなのに、振り向いたらやはり違っている。
「違う……ヴァンじゃない。あなたはだれ?」
 その声は自分でもふるえて聞こえた。
 銀髪の青年は首をかすかにひねったかと思うと、おもむろにため息をついた。それはやたらと長く、うんざりだったり面倒だったりしているようにも感じた。
『ここでは通じ合えないようだな。簡単に覚醒とはいかないらしい』
 じっと凪乃羽を見つめながらも凪乃羽に語りかけているというよりは、独り言を云っている気配だ。
 銀髪の青年は、今度は短いため息をひとつこぼし、凪乃羽の腕を引っ張った。バランスをくずして倒れそうになった躰が抱きとめられる。
「凪乃羽」
 躰が横たえられると、銀髪の青年は上体だけ覆うようにして、凪乃羽をすぐ真上から見下ろした。すっと伸びた指の先が凪乃羽の頬に触れた。
『おれはヴァンだ』
 云い聞かせるようで、そして、『ヴァン』と云っているのはちゃんと聞きとれた。
「……ヴァン?」
 凪乃羽の問いにうなずき、そしてくちびるを歪めるしぐさは見慣れたものとおなじだった。
『そうだ。時間があるのかないのか、ひとつずつ開いていくのも楽しいかもしれないな?』
 何を云っているのか、銀髪の青年はさらに顔を近づけた。
 間近で見た瞳は、二つとない、よく知っている玉虫色だった。
「ヴァン」
 思わず呼びかけた凪乃羽の目尻から雫(しずく)がこめかみへと伝う。
 銀髪の青年がヴァンであった安堵のせいなのか。とてつもないうれしさがこみ上げてくるのはなぜだろう。その理由を探せないうちに、ヴァンの手が雫を拭い、そうして小さく漏らした凪乃羽の嗚咽(おえつ)をくちびるでふさいだ。
 軽くくちびるでくちびるを挟むようなキスが繰り返される。目を伏せていると、髪の色が見えないぶん、薫(かお)りとキスの仕方がヴァンであることを鮮明にして、それが心底に浸透していく。キスのさなか自然と口が開いていったのは、きっと心底がそんな気持ちになったからだ。
 ヴァンはけれど、啄むキスから一向に深く触れてこない。
「ヴァン……?」
 キスの合間に呼びかけたものの、思うように声にはならない。それでも届いたはずだ。
 催促か、と、いつもならからかうだろうにヴァンは無言のまま、凪乃羽が呼んだことを合図にしてくちびるを押しつけてきた。
 ヴァンの舌が口の中に滑りこみ、眠りから揺り起こすように凪乃羽の舌を乱暴にすくった。はぐれてはまたすくわれ、絡んでは吸いつかれる。ふかふかの大きな枕に頭が沈むほどキスは執拗で、快楽に吸いこまれそうな感覚は怖くもあった。首の下を支えて肩を抱くヴァンの左腕がその怖さから守っている。
 口内をまさぐられながら呑みくだせなかったふたりの蜜が、口の端からこぼれてしまう。ヴァンは凪乃羽のくちびるから離れて、それを追っていった。
 喘ぐさなかにヴァンはくちびると舌で顎を伝い、首もとにおりて鎖骨に沿う。そこから躰の脇を通って胸の麓にくちびるをとどまらせると軽く吸いついた。
 そのときになって自分が何も身につけていないことに気づいた。飛び起きたとき、ヴァンの声と顔の違いに気を取られていたけれど、ふたりで羽織っていた掛け布が剥がれ、その胸は裸だった。
 んっ。
 ヴァンは胸の麓から頂へと這いのぼってきたかと思うと、頂にたどり着く寸前で反対側の胸に移って同じことを繰り返す。焦れったさに躰をよじらせつつ、喘いだ声はやはり催促しているように聞こえたかもしれない。
「ヴァンっ」
 ごまかすように名を呼ぶと、ヴァンは顔を上げて凪乃羽の顔に寄せる。
 そうしながらヴァンは凪乃羽の右側の太腿をつかんで膝の裏へと手を滑らせると、持ちあげて自分の脚の上に引っかけさせた。膝はヴァンの腰の位置まで引きあげられて、秘めた中心が晒される。膝へと滑らせていた手は、さっきとは反対に這いのぼってきた。
 思わず脚を閉じようとしたけれど、自分の脚をヴァンの腰から持ちあげるより早く、ヴァンの手のひらが中心を覆った。中指が花片(かへん)の間に添い、折り曲げるのに伴って秘芽が弾かれる。
 ああっ。
 ヴァンの吐息と凪乃羽の悲鳴が混じり合った。
 凪乃羽は薄らと目を開ける。
『蜜が溢れている。おまえは感度がよすぎるな。おれをことごとく悦ばせてくれる』
 言葉はわからなくても、熱い吐息と悦に入ったようなくちびるの歪め方が、なんとなくだけれど凪乃羽に意味を悟らせる。顔が火照ってしまう。意味が通じたことを察したのか、ヴァンは可笑しそうにした。
『言葉は閨事(ねやごと)で憶えるものかもしれないな』
 ヴァンの言葉はわからないからこそなのか、呪文を唱えているように聞こえる。凪乃羽に、甘いお酒を飲まされているような酔いをもたらす。
『凪乃羽、ただおれに身を任せろ。話は……そのあとだ。ゆっくりと。いいな、凪乃羽』
 通じないままでも、凪乃羽と重ねて呼んだことでヴァンが不安を取り除こうとしてくれているのがわかる。
 凪乃羽は左手を上げてヴァンの髪に触れた。その光沢が示すとおりに、銀色の髪はつかんでも指の間をすり抜けそうなくらいさらさらとしてやわらかい。そのくせ、黒髪だった頃の張りもあって、うねるように耳もとから首筋へと流れる髪型は変わっていない。
「きれい」
『気に入ったのなら、さっきのように二度とおれから逃げるな』
 凪乃羽からの言葉は通じていなかったのか、褒め言葉のはずが、ヴァンは俄(にわか)に顔をしかめた。
「ヴァン、わたしの云ってること……あっ」
 凪乃羽の言葉は理解できているのか訊ねようとしたのに、ヴァンは胸もとに顔を伏せ、いきなり胸先を口に含んだ。そこはちょっとした刺激に弱くて、あまりの熱さにびくんと胸が跳ねあがる。
 恥ずかしいほど胸先はすでに硬く尖っている。さっき焦らされていたときからそんな自覚はあった。熟れた実のように赤くなった粒をヴァンの舌が巻きとって、くるくると転がすようにいたぶる。
 そこで発生した刺激はおなかの奥へと繋がっている。中心にある手のひらは、いまは覆っているだけなのに、そこにヴァンが触れているというだけで疼くような感覚が生まれた。
 胸の粒の根元に甘く咬みつき、ヴァンは小さく顔を上下させる。そのたびに歯で軽く摩撫され、ぷるぷるとふるえだすような感度が増していく。
 あっ、あっ、あっ……。
 肩を抱かれていて脚も片方は自由にならない。それでも快楽から逃れようとして伸びあがろうとすると、引き止めるように胸先が吸引された。
 ん、あああっ。
 吸いつかれながら粒の先端を舌で小刻みに擦られて、痺れるような快感に侵された。腰をよじったとたん、ヴァンの指先が中心でうごめき始めた。花片をこねられて、秘芽が弾かれると、漏れだしそうな感覚に襲われる。
「ああっ、だめっ……」
 ヴァンにその言葉が通じたとしても、その言葉を聞き入れてくれるはずはなく、濡れた音をわざとのように立てながら中心をいたぶられた。ヴァンの指が痛みも及ばさず自在に動くのは、それだけ凪乃羽が感じている証拠だ。
 秘芽を集中してこねられるともうたまらなかった。
「ヴァン、だめっ、も、ぅ……っ」
 寝台から腰が浮き、揺れるのは逃れようとするためか、それとも、もっととせがんでいるのか。
 いったん胸もとから顔を上げたヴァンは、すぐに顔をおろして胸先の色づいた場所をすべて口に含み、軽く吸着しながら舌を大きくうごめかした。粒が揺り動かされ、躰の中心では秘芽が押しつぶされるように揉みこまれる。漏らしそうな感覚を堪えられなかった。
「あ、逝、っちゃ……ぅ、ぁあああっ……」
 背中をぴんとそらしたあと、びくんっと大きくお尻が跳ねる。くちゅっと蜜の弾ける音が耳についた。
 少しでも秘芽に当てた指が動けばひくっひくっと腰がうごめく。その指が花片の間を滑りおり、流れに沿いながら秘口へと潜ってきた。
 あうっ。
 収縮を繰り返しているさなかで、凪乃羽はまたびくんっと大きく腰を跳ねた。指が吸いこまれるように奥に侵入する。そうしているのはヴァンの意思ではなく、凪乃羽の躰が収縮に任せて呑みこんでいるのかもしれなかった。
 すっとしてきれいだけれど、けっして細くない指は、入り口を拡張するようにぐるりと左右に回転しながらゆっくりとうごめく。果てから完全に戻ってくることのないまま刺激されて、痙攣は止まらず、どんどん蜜は溢れて脚の間がひどく濡れそぼっている。秘口はきっと迎えたがっているようにやわらかくなっている。
 ヴァンは触れ方を変え、指をゆっくりと深く突き入れた。指の腹で隘路の襞(ひだ)が摩撫されて、そこら中が快感に粟立つ。指の根元まで沈み、くちゅりと音が立ったかと思うと、今度は逆方向へと摩撫しながら指を引き抜いていく。抜けだしたとたん、秘口は惜しむように閉じた。そして、抉じ開けるようにしてまた指が侵入してくる。
 ん、はああぁっ……ぅっ。
 ゆっくりとした指の出し入れは躰が蕩けだしていきそうで、くちゅくちゅと嫌らしい音を聞きとりながら、また凪乃羽は快楽に塗れていった。
 揺れていた腰がふいにぎくっと突きだすように跳ねる。ヴァンは凪乃羽自身が知らなかった、体内のその一点を指の腹でこねた。ぷしゅっと小さく迸るような音が立つ。
『おまえの躰はこの上なく嫌らしくできているらしい』
 ヴァンは含み笑い、楽しむように指はその弱点を何度もつつく。そのたびに蜜が飛び散り、腰はだるく砕けそうな気さえしてくる。
「あ、あ、……ヴァンっ、壊れそ……ぅっ」
 凪乃羽は自由なほうの左腕を上げて、ヴァンの右腕を縋るようにつかんだ。正しくいえば、ヴァンの腕は太くてつかむことはかなわず、手のひらを添えて力を込めるしかできない。一方で、ヴァンの躰との間に挟まれた右手は胸の上で祈るように握りしめている。
 また独り果ててしまうことへの抵抗だったが、ヴァンは凪乃羽の左手から右手へと視線を移すと。
『閨事(ねやごと)も何度めか……八度めか。おまえは相変わらず可愛い反応をする』
 ヴァンの囁き声には熱がこもり、甘い微笑がくちびるに浮かぶ。
「ヴァン……ふぁっ……一緒、が、いいっ……んっ」
『ひとつになりたいか』
 言葉は通じなくてもいま向けられた言葉に思いは通じ合っているような気にさせられ、凪乃羽はうなずいた。左腕をさらに伸ばして、ヴァンの首もとに巻きつける。
 ヴァンは自分の腰に引っかけた凪乃羽の脚をおろした。凪乃羽の左腕が首からほどけていかないように気をつけてくれたのか、ヴァンは窮屈そうにしながら、凪乃羽に覆い被さるような体勢に変えた。自由になった右手をヴァンの肩に伸ばしかけると、脚の間におさまったヴァンのほうから身をかがめてくる。肩に手のひらをのせたと同時に、一つキスが落ちてきた。
 くちびるの間に距離が空き、間近でヴァンの顔と対面する。ヴァンは凪乃羽の脚を腕に抱えると、わずかに身じろぎをした。
『まだ少しきついかもしれないが、大丈夫だろう? これだけ熱く濡れていれば』
 最初は気遣うように、最後はからかうような気配でヴァンは云い――
『凪乃羽、おまえの躰がおれに応えてくれるかぎり、おれとおまえは通じ合える』
 呪文のように聞こえる抑揚で凪乃羽に語りかけた。
 直後、中心に、質量を伴った、硬くてやわらかいモノが押しつけられる。秘口が拡げられていき、大きすぎてもう無理だと云いそうになる寸前で、ヴァンの杭の突端がぬぷりと凪乃羽の中に嵌まりこんだ。
 凪乃羽の意識が正常なら、ヴァンに抱かれるのも八回めで、ひとつになりたいという気持ちはいつも持っているのに、まだヴァンのモノに慣れているわけではない。秘口を拡げられたまま静観されていると、いざ動き始める瞬間までにちょっとした怖さがある。ヴァンはそれを承知しているかのように、ゆっくりと腰を押し進め、凪乃羽は太い首にしがみついた。
 あ、あ、あ、あ……。
 ヴァンは段階を踏むように奥を目指し、その動きに凪乃羽の悲鳴じみた声が連動する。
 奥に行き当たったとき――
 くっ。
 ああっ。
 ヴァンの唸り声が耳もとに響き、凪乃羽の悲鳴と重なった。
 最奥のキスだけで凪乃羽のそこは陶酔境に陥ったようにひくひくっと痙攣を引き起こす。それはヴァンを快楽に導きつつ、反動で凪乃羽をも快楽が襲う。ただ一体化しているだけなのに、快楽に次ぐ快楽という連鎖が始まった。
 ヴァンがじっとしたまま終わるはずはなく、再び唸ると、ゆっくりゆっくりと腰をうねらせ始めた。
 ん……あああっ。
 腰を引いては入り口に近い弱点が摩撫されて、ぷるぷると腰がふるえる。中に突き進んで最奥でキス音が立てば、脱力してしまうような快感に襲われて、凪乃羽は腰をよじった。それがヴァンを刺激して、そして凪乃羽に返ってくる。埋め尽くされたきつさは快楽のなかに消え、かわりに埋め尽くすのは、これ以上にない満ち足りた多幸感だった。
 深く貫かれるたびに、ぐちゅぐちゅと恥ずかしいほど粘着音はひどくなっていった。引き抜かれる寸前にはお尻が引き止めるように持ちあがる。重量感を伴って体内に沈んでくれば、ひくひくとお尻がせん動する。
「ヴァン……あぅっ……あ……ヴァン……んふっ……ああっヴァンっ」
 意味もなく、ただヴァンを呼ぶ声はだんだんとひっ迫していく。
 いや、意味がなくはない。一緒にいられることを噛みしめているのだ。理由を探しだせないまま、凪乃羽はそんな確信だけを持った。快楽に侵食されて、思考力も体力も尽きかけているのに、その確信を裏づけるようにヴァンにしがみつく手には力が込もる。
 離れたくない!
 そんな気持ちが一気に凪乃羽を快楽の果てまで高めた。
「ヴァンっ」
 祈るようにその名を叫ぶ。
『おまえがどこに行こうが、たとえ行き遅れてもおれはすぐに追いつく』
 なだめるような声音に安心しきり、凪乃羽の快楽が弾けた。
 自分の悲鳴は遠くに聞こえ、ヴァンのくぐもった声が耳を通して体内に熱く忍びこむ。臍下(さいか)にも熱が迸り、躰が熱に融けだしたような感覚に襲われた。
『このままもう少し眠れ。おまえが見るのはおれの夢だ』
 凪乃羽の脚から腕を抜き、ヴァンは首と腰の下にそれぞれ腕をくぐらせて凪乃羽を抱きしめる。
 こんなふうにきつく抱きしめられた記憶がふと凪乃羽の脳裡をよぎる。けれど、それが形にならないうちに、気だるさに負けて眠りについた。

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