長編〓連載2014.6/8~7/31
昼ドラ風センシビリティ背徳の恋愛ミステリー
文字数134000字/原稿用紙430頁
以前のブログで書いていた部分が出だしの2万字程度。
途中で書きそびれていましたが、完結まで滞りなく描けたことに大満足中。
ミステリーは書くのが難しい。と思えど、けっこう謎含みの物語を多く書いてますね。
伏線はほぼ感覚で張り、回収時期も感覚で、&絶対書けるという無根拠な頼りなさのなかほぼ連日更新で終了。
メアリーHクラークさん、乃南アサさんあたりを意識しながら、刑事も探偵も出てこないサイコ系ラヴミステリー。
初めの3分の1くらいは1人称、並びに時間の逆行、残りは3人称という、ルール無視な書き方をしています。
以下はネタバレ含みます。
探偵や警察が出てくるような謎解きものではなく、犯人らしい犯人もいない、心の中を探るミステリ-。
サイコ系が好きです。
終わりはいろいろパターンを考えました。
例えば、偉人が云ったように、バラバラに壊れること。
殺意のある、という意味で犯人を明確に作ってしまうこと。
子供の悪戯の延長。etc
書いているうちに自分の性格とか書き癖がちょっと優先されたかも。
許せないようなことをされても友だちを許してしまった萌絵。
私自身、懲りないというか、一度、情が湧いてしまうと切り捨てられないタイプ。
いったん離れても、すり寄ってこられると許してしまう。
そして、書き癖としては、だれも入りこめないという閉鎖的な世界を作りたがる傾向あり。
多英の援護をするなら。
-011 矛盾する咎-middle-のシーンの中で、「だったら……」と多英が言いかけたことがあります。
さえぎられなかったら果たして多英は萌絵に何を言いたかったのか。
そのあたりを好意のもと考えてもらえると、多英の葛藤が見えるかもしれません。
ラストの子供たちのシーンでは一見かわいい会話の中に、無邪気だからこその怖さを感じていただけたら嬉しいところ。
「ママとパパ、どっちが好き?」と萌絵が優衣に問うというシーンを書いていますが、そこは実体験。
子供は3歳に満たなくとも親に気を遣うということを知ってます。
子供たちはよく見てますよ。幼いながらに。
感覚で捉えてますから、柚似たちのように親を見分ける力が実際にあるかもしれません。
この物語でいちばん気に入っているのはやっぱり終話の#11の節でしょうか。
ポイントとなるようなところ(言いたいこと)を何か出せるかと思いながら書いてきましたが、ラストでようやく。
ハッピーエンドと、素直に言えないのがつらいところ。
ミステリーはこの一作になるかもしれません。