長編〓文字数25万字/原稿用紙850頁
足掛け3年で完結。という超長編。
10年ちょっと前に書いた作品を大幅に改定して連載しました。
今もつたなさは否めませんが、当時書いたのはとても人に見せられるような状態ではありません。まさに自分のために書いたものなので。
能力者ものを書きたいと思ったきっかけが何だったのか。今となっては不明。奏井のことですから、何かに影響をうけたことは確か。そこで物足りなかったことを書いたはずなんです。
だからこそ、銘打ったとおり、甘く切なく恋愛を絡めた能力者ものとして理想を追求しました。
もともとSFとか異世界ファンタジーは読むにしても苦手な部類。その世界に入りきらないと読めませんから。想像力があまりないだけにほんとに入りこむのにつらい部分があります。それゆえ、奏井が書くSF及びファンタジーは現代舞台となっているわけです。
映画も異世界ファンタジーは変わらず苦手ですが、能力者ものは見ます。はっきり好きです。キャリーとかフューリー。
サイエンスフィクションとしてのこだわりで、能力者にありがちな、わけのわからない突然変異や薬とかなどという安易な理論は立てていません。
ネタばれすると放射能被爆ということから突然変異したわけですが、つまり、透視、テレポートする際は、鉛や水、コンクリートの中は難しいとか、そういうところにちゃんと理屈が通っているという。テレパシー、はたまた宙に立つ理屈まであります。
ほかにテレパシーは、よほど強い気持ちでない限り、互いに了解しないとできないとか。だって人の心を簡単に読めたり、伝えられたりしたら何も始まらないんですよね。親しければ、あうんの呼吸でできる、というところです。
こだわりと云えば、能力の名称にもこだわりました。
たとえば、テレポートは瞬間転移、テレパシーは呼応、サイコキネシスは可動力など。
どうでもいいんですけど、やっぱり言葉の響きで選んでしまいました。
SFを書くのはこれが最初で最後。
よって知識のすべてを投入。ネットなどで調べまくりました。
奏井にとってはまさに力作なのです。
難しく、長いだけに、お付き合いしていただいた方へは本当に感謝してます。
2009.05.04.完結作品